初めてのタクシー乗車から、うまく行く人はいません。誰でも最初は失敗や過ちを重ね、経験を積むものです。それでも出来るだけ早い内にタクシーの仕事術を覚えたい、という初心者の方は多いでしょう。タクシー初心者の方は、まず「土地勘」を身につけることをお勧めします。お客さんはタクシーがベテランか、それとも初心者なのかは全く知りません。そして「タクシー運転手さんなら、これから伝える土地のことは知っているはず」と思い、乗車します。タクシー運転手として最初に覚えるべき仕事術は、「土地勘」なのです。どうすればこの「土地勘」が、早く身につくのでしょうか。それは地道な作業となります。つまり、「通った道を復習すること」と「知らない道でも走ってみる」ことです。一日の終わりに地図を見て復習するなど、仕事術はたくさんあります。多くの道を走っている内に、次第とどちらの方向に向かっているのかということや、どの方面に行くと早いのかがわかるようになるのです。
初心者ドライバーはこのように、まずたくさんの道を走ってみることが「仕事術」のひとつです。そのため、お客さんからこの道じゃないとか、方向が違うなどといったお怒りなどを受けることも考えられます。ですが、最低限の仕事マナーを覚えておけば、大きなトラブルになる前に回避することが出来ます。マナーもきちんと覚えておけば、最初に身につける「仕事術」は完璧です。
初心者の内はお客さんを乗せるたびに、自分がまだ初心者であることを伝えましょう。「申し訳ございませんが、まだタクシー運転手として日が浅いので、道を教えて頂けませんか」と道順や方向をあらかじめお客さんに聞く事が、とても大事です。この時は出来るだけ丁寧にお客さんに、話を聞いてみることがポイントとなります。丁寧に接してきた相手には、なかなか強く物が言えないという性質が人にはあるのです。ここにさらに、接客の基本として笑顔をプラスすれば問題ないでしょう。
注意したいのは、この「自分は初心者なので、道を教えてほしい」ということをはっきりとお客さんに、伝えていない場合です。自分がお客さんの立場になればわかると思いますが、はっきりとした口調でなかったり、まごついた態度の場合は、急いでいるお客さんでなくても態度をはっきりしてほしい、と感じてしまいます。そのため、地理や道順がわからない時は、「わからない」ということを事前にお客さんに伝えることがとても大切なのです。