いわゆる介護タクシーを始めたい初心者

介護タクシーは、正式には介護保険で定める訪問介護の一形態を言います。個人での事業は出来ないため、どこかの訪問介護事業を展開する介護タクシーにて働く道をとるわけです。また単に運転をするだけではなく、他にも専門の資格が必要です。最低限必要なものとしては、介護職員初任者研修があり、この資格がなければ介護タクシーを運転することは出来ないと定められています。運転手として単に送迎するだけではなく、通院のために必要な要支援者などを自宅の玄関から医療機関の受付まで送り届けるものだからです。

通常は送り続けた後に、帰りも乗せて帰るようになります。運賃とは別に、訪問介護で定められた介護報酬の利用者負担部分の請求も行います。それほど高額ではありませんが、通院が困難な人がいる地域特に独居の人などが多いところで利用のニーズが多いです。

この業界への転職では、運転手としてだけではなく介護職員初任者研修などの資格が必要です。したがって、初心者の場合にはまずはこの資格取得も行う必要があります。ただ、かつてのヘルパー2級相当とは言われていますが、名称にあるとおり初任者研修ですから、初心者の人でも比較的取得しやすいものだと言われています。地方自治体などの各種団体で取得しやすいように様々な制度があることから、それらの利用を考えて行動する意味はあります。

初心者でも取得がしやすいものとは言われていますが、一定の勉強と実務は欠かせません。メインはタクシーの運転手とは言っても、この制度を全く知らないでもいい訳にはいかないために、ある程度の勉強は必要です。制度そのものについても知っておくべきことは色々あります。また訪問介護事業所として提供を行っていることに理解が必要です。

一般的なタクシー業界からは、顧客をとられるとして競争が激化している面は確かにあります。しかしながら、この介護タクシーがなければ通院が危なかったり、あるいは家族によるフォローが欠かせなくなるなど、問題が起こることは確実です。むしろ同業他社との差別化を図る上で、このタクシーによる通院へのフォローは重要になってきます。運転手がヘルパー資格を持っていることで、顧客が通院に不安を感じなくて済むことにもなりますから、メリットが大きいこともあります。これからこの業界で働くときに、まずは介護職員初任者研修を持って、さらに介護タクシーで活動したいことをアピールにすることで、必要とされる人材として目されることにもなります。